バルサミコ酢の生産者「カッターニ」
バルサミコの生産者ジョゼッペカッターニ
傑出した老舗“カッターニ”
19世紀はじめ、モデネーゼ一族の子孫である現オーナーの曽祖父が樽を所有したことがきっかけとなり、“Casa del Balsamico Modenese”が誕生しました。
現オーナーが最初のバッテリエを受け継いだ後、バルサミコ酢の生産に情熱を見出し、年々樽が増え続けていきました。
※バッテリエとは・・・約10個の樽のサイズがどんどん大きくなっていく一組を指します。
曽祖父から受け継いだ樽は今でも厳重に管理されており、家宝とも言いうべき100年熟成のバルサミコも保管しています。
また、1993年にはイタリアで初のオーガニック認証を取得した伝統的バルサミコ(12年熟成)を造り上げるほど、情熱あふれる生産者です。
本物を求めるがゆえの葡萄へのこだわり
より良いバルサミコを求め、常に妥協を許さないジョゼッペ・カッターニ。約30年前、1980年代から有機栽培農法にも着手し、樹齢20~30年のトレビアーノ種を、自社で完全有機栽培しています。
標高300mのモデナの丘では、陽がいっぱいに当たる傾斜と恵まれた気候により、甘く、香り高い葡萄が育ち、誉れ高い上質なバルサミコが生まれるのです。
年月を重ね深みを増す葡萄果汁
工場のある地域は、地質学的、気候上、文化的状況などの理由から、バルサミコ酢の生産に適した場所であると言われています。
バルサミコ酢の熟成に欠かせない樽は、杜松の木、桑の木、栗の木、桜の木、オークの木、セイヨウ・トネリコの木、ニセアカシアの木を使用しています。
木が持つ特徴を活かし、熟成段階によって、大きな樽から小さな樽へと移行することにより、水分が蒸発し、樽の中のぶどう果汁の濃度が高まり、芳香でコクが深いバルサミコ酢に仕上がります。長い間、ぶどうの品質管理を徹底し、製造にかかわってきた人々を尊敬し伝統を継承してきた事により、他には真似することのできない味わいのバルサミコ酢が今でも作り出されています。
本物の証、D.O.P.とトラディショナーレ
1980年代より有機栽培方法を選び、使用するぶどうを厳選しバルサミコ酢を製造してきました。
その結果、1993年に有機認証を取得し、更にはイタリアでも大変厳しいといわれるD.O.Pやトラディショナーレの認定も取得しています。
※D.O.Pとは・・・正式名称は、Denominazione D'Origine Protetta。
「保護指定原産地呼称」といい、品質管理と産地保護のために定めた基準を満たす、イタリアの伝統的な食材に対し与えられ得る、本物の証ともいえます。
※トラディショナーレとは・・・
最低12年の熟成期間が必要とされ、ぶどうの品種から木樽での成熟法、瓶詰めの仕方までもが法によって定められています。生産者協会認定の熟練した試飲鑑定士たちによる官能評価表にパスして初めて、認定が与えられます。
2010年夏、ニューヨークで開催されたファンシーフードショーにてホワイトバルサミコが
に選出されました。
夏のファンシーフードショーは、年一回開催され今年で56回目を迎えた北米アメリカ最大の食の展示会。およそ18万点の商品が紹介され、アメリカのみならず世界81カ国から出展者・バイヤーなどが一堂に会する巨大イベントです。
SOFI賞は、その一年で目立って素晴らしい商品に与えられる賞で、ゴールド、シルバーそれぞれの受賞者が選出されます。
フルーティさに魅了されファンがしっかりとついていたホワイトバルサミコですが、賞を受賞した事によりイタリア国内外でもますます注目度が高まってきています。